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「知らねえよそんなの!?」
「というかまだ大晦日じゃぞ。雑煮は正月。大晦日は年越しそばだろ」と黒猫。
「そんなこと言ったって台所にあった雑煮がうまそうだったから」
「まったく食い意地の張ったやつめ。わはは」と二人談笑する。
「おいちょっと待て。そいつたっちゃんところの猫だよな? なんで喋ってんだよ!?」
「すまんな、ユージ。うちの猫しゃべるんだ」とタツヤは言う。
「なんで隠してたんだよ!?」
「なんでって普通そんなこと言わないだろ」
「んなことよりどうなったのこの世界? 精神と時の部屋にでも迷い込んだのか?」
「もういいよ。そのジョークは」と黒猫。「だが案ずるな。君たちは幸運だったな。このわたしがこの世界にいたことを。わしは黒の力を司る。大いなる黒。大魔王ナビオさまとはこのわしことだ。ワハハハ」
「……おい、おまえんとこの猫、中二病入ってんのか? それも相当キてるぞ。大丈夫か?」
「いやぁ……普段は普通なんだよ。ジジ臭いけど。こんなこと言うやつじゃないんだけどなぁ」
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