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「…矢田さんの周りには、いつも男女を問わず、友達が集います…いつも、大勢の人間に集まっていて、その中心に矢田さんがいます…」
菅野が穏やかに語る。
その菅野の言葉で、私を含め、周囲の女たち、全員が、沈黙した。
「…誰からも好かれる人間は、誰からも、助けてもらえます…そんな人間は、十人分、二十人分の力を得ます…」
菅野はそれだけ言うと、私たちの元を去った…
そして、そのとき初めて、私は菅野という男の存在を知った。
いや、そもそも菅野は同じクラスではなかったのだ…
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