-現在-

3/5
前へ
/28ページ
次へ
 「…欲しいものは、自分の手で掴みとるものさ…」  「…掴みとるもの?…」  私の言葉に、眼前の菅野が目を白黒させて、驚いた。  「…そうさ…自分の手で掴みとるのさ…他人に与えてもらったんじゃ、どんな高価なものでも、ありがたみが薄れる…自分が汗水垂らして、手に入れたものは、その価値が増すものさ…」  私は言った。  私の言葉に、目を白黒させて、当惑した菅野だったが、すぐに、その意味を理解して、ニヤッと笑った…  「…その通りです…」  菅野が言う。  
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加