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あわてて首を振って、それを全否定する私。
「…あれ、何か思い出せないことがあるような…」
首をかしげる。
「すんごーい、夢を見ていたような気がするのに。
…花とか?…怪物とか? 店長も出てきたっけ?
あ、わたし寝ている間に、何か言いました?」
「大丈夫だと思うけれど」
シシリーの女主人は、そう言って
いたずらっぽく微笑みました。
シシリーには「秘密」に通じる扉がある。
それだけは間違いない。
いつか店長に認められたら
彼女から、その扉を開いてもらえる。
だからこれからも
秘密はあっていいって、思います。
だからね。
私はずっと、それを信じ続けます。
秘密の扉 おわり
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