262人が本棚に入れています
本棚に追加
/311ページ
’世界は強く 心は沈み 砕け落ちる
自分の叫びに耳をかして
But but but……
知ってる気がする 気がするの
魂が叫ぶ方法を
闇を支配するのよ
かけがえのない新しいわたし
稲妻みたいに
心はきっと輝く かがやくの
それが真実だと知っている
I can find the new way way way
新しい道をみつけることができる、できるの………!’
主人の歌声が講堂に響き渡り、満ちる。切ない響きが、しかし力強く……!紅霧の鏡を、いや鏡の中の浅葱先生を、主人の強い瞳がまっすぐに射貫いている。おそらくスポットライトで白く霞んでいるであろう視界の中を、レーザーの光のようにあやまたずに。
そして力強い歌声が聴くものの頬を殴りつける。まどろみの時は終わりだ! 目を覚ませ! そして立ち上がれ! 歌声が魂を揺さぶる。
鏡の中の浅葱先生が、重たい瞼を震わせた。目尻から涙が一筋流れた。音響設備の前にいる浅葱先生の影が、何か感じたのかこちらを見た。そして視線を左にずらした。入口の方だ。視線を追うと、そこにはモンスターママが立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!