Last Battle

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Last Battle

 主人は一度で起きたためしがない。寝起きがよくないのだ。  「起きてください、アイラ……。アイラ……、起きて……」  耳元で呼びかけるのと同時に、肩を掴んで、ベッドが揺れるほど揺さぶるがやはり起きない。仕方がないので、やや、いや……かなり、大きな声で呼びかける。  「ア・イ・ラ! 起きてください!」  「あれ? どうしたの、フラーミィ」  隣で寝ていたいつかが起きてしまった。  『黒の精命がまもなく満ちます。急いで黒の鏡を奪い返しに行かねばなりません。危険ですからいつかはここで待って』  「嫌! 今度は一緒に行くよ!」  いつかが飛び起きた。蹴飛ばされた羽毛布団が床に落ちてパフッと音を立てた。
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