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「起きないと置いて行っちゃうよ、アイラちゃん!」
「……いつかぁ、随分と強気じゃないの」
ようやく目覚めたとはいえ、布団を胸に抱え込んだままの主人の目は、半分しか瞼が持ち上がっていない。
「寝ぼけたまますごんでも、全然怖くないよ!」
「いつか……、帰ってきたら、あなたもお仕置きだからね……」
ようやく主人は体を起こし、パジャマのボタンに指をかけた。しかしゆるゆるとした手つきにしびれを切らしたいつかが、代わりにあっという間にボタンを外してしまった。続けてパジャマをはぎ取って床に投げ捨てる。そして主人を裸に剥いたところで手を止めた。
「そういえば、どうやって冬矢先輩の家に行けばいいのかな?」
「ちょっといつか、私、裸なんだけど」
ようやく目覚めた主人は文句を言いながら、長袖Tシャツを頭からかぶり、学校の緑色のジャージを羽織った。
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