クリスマスは?

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「どうして、ここだったの?」 彼は、一度私から視線を外してからまたまっすぐ私のことを見た。 「本当は、隠す事じゃなかったんだけど…こっち来て。」 彼に手を引かれながら、エスカレーターに乗り少し人通りが少ないところに来た。 「これ…。」 「櫻木総合病院?」 そこには、大きな病院の何かのパーティーが行われていた。 「櫻木は、母の姓なんだ。で、病院のパーティーと僕の誕生日が重なるから必ず出ないといけないんだ。」 「へ?」 「…バカなことかもしれないけど、昔から病院の跡取り息子だと言われて変に気を使われることがあったからあんまり知られたくなくて。高校では、父親の姓で通させてもらってて…黙ってて、ごめん。」 「そうじゃなくて、今…誕生日っていわなかった?」 「言った。」 「いつ?」 「だから、24日だけど。」 「はぁ!!!なんで、もっと早く教えてくれなかったの!!!!何にも準備してないじゃん!」 「そっち?」 私の反応に彼は呆気にとられていた。 「そりゃあ、病院の跡取りとかもびっくりしたけど彼女としては、彼氏の誕生日の方が大事に決まってるじゃん!」 「…聞かれなかったし、流石に僕の誕生日、明日なんだとは自分からはいわないでしょ。」 確かに、自分から誕生日を伝えない。
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