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同じだ。 私が今日した事は、私を呼び出し、憂さ晴らしするあいつらと同じだ。自分より弱いと思う者に八つ当たりする行為。自分が弱いからだ!自分の弱さを他人のせいにするな!手紙もそう。そんな自分に腹が立った。 次の日の学校で私はナツキに謝った。 すると意外なことに、彼女がこんなことを言った。 「半端者!……これでいい?」 私が昨日何を言ったのか、聞けばこう言ったらしい。 『よく我慢できるね?悔しくないの?毎日虐められてなんともないの?なにか言い返してみなよ!ほら!泣いてばっかり!何にも出来ないくせに』 聞かなければよかったと後悔した。 私はもう一度、彼女に謝った。 「あなたも分かるでしょ?確かに虐められるのは辛い。けど、それに勝るものを持ってるからここにいるんじゃないのかな?似た者同士ね」 ううん。ナツキは強い。 私なんて足元にも及ばないくらいに。 彼女に目を覚ましてもらった私は、もう一度タクヤに手紙を書くことにした。あんな形ではタクヤに失礼だ!それに自分に嘘をつきたくない!自力で伝えたい! すぐに書いた。     
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