ー光輝く時

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ー光輝く時

 ばば様が体調を崩し、心配したとと様は、ばば様を家に連れて来た。  とと様は畑仕事があったし、かか様は機織りの仕事があったから、日中の僕のお手伝いは、ばば様のお世話にかわった。  ばば様は、時折寝床から身体を起こし、僕に昔話しをしてくれた。  まだ耕されてもいなかった畑のことや、湖に住む動物達のこと。村に移住してきた人々の話なんかを。  「時に、ジュピター」 「なあに、ばば様」 水差しをかえながら、僕は返事をした。 「また、光は現れたか」 ぎくっとした。ばば様の聞きたいことは、すぐにわかった。 「おいで、ジュピター」 ばば様の枕元に近寄ると、ばば様のしわがれた右手が、僕の方へ差し出された。 僕はその手をとり、その場にしゃがんだ。  「優しい子じゃな。また助けおったか」 「鳥さん・・・と、あと、犬・・・」 ばば様にはお見通し。正直に起きたことを答えた。 「光を見たあと、お前さんの身体はどうじゃった?」 細い眼が、こちらに向けられた。僕を心配する、ばば様の優しい眼差しだと気が付いた。嘘は、つけない。 「すごく、眠くなるんだ」 「つらいか?」 つらい・・・とは、ちょっと違うかな。 「わからない。ただ、とても眠くなるんだ」     
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