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「ダメだ。お前は昨日をもってここを卒業している」
私は残念がった。その顔を見た父親は嬉しそうに言う。
「だがしかし、ぬくもりはそこだけじゃない。お前の居場所は私たちの隣にあるじゃないか」
父親と母親の間に私の入れそうなスペースを見た。
「ここが今日から君の新しいぬくもり……居場所だ」
「さぁ、おいで」
父親と母親に誘われて思わず、「わーい」と言って入り込む。こうして私は新しいぬくもりに温められるのだった。
-完-
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