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娘は急いで駆け出し、青いリボンを取り出した。
火を消している店主に
「すまん、水を分けてくれ」
と言ってリボンをバケツに突っ込んで濡らし、ドラゴンの足に叩きつけた。
濡れていたのでくるくると巻き付いた。
今にも火をはきそうだったドラゴンはゲップをしたかのように小さな煙を吐き、鼻の頭を温めただけですんだ。
娘はワゴンやら柱を蹴ってドラゴンに飛び乗り、ようやく背中へ落ち着いた。
空高く舞い上がる恐ろしい顔つきのドラゴンと銀の長い髪がなびく美しい娘に町の人々は見とれた。
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