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「本当に、本当に私はダメな人間だからそんな人前で、人前で話すなんて・・!」
「でも生徒たちはダメな人間青葉さんの話を真剣に聴いているわ。だから青葉さんにもっと話してほしいの」
「普段僕たちが説明しても聴きやしない生徒が、青葉さんの話になると静かに聞くんです。これってすごいことなんです」
「・・なにが、起きても、保証しませんよ・・」
「ああよかった!それじゃあ今から準備しましょう!」
引き受けたけどどうしようかと思いながら感想のメモを広げていくと・・
『生きてて、苦しかった時ありますか』
ドキ・・・
筆跡からして女子だった。苦しかった時なんて、私には、言えないくらい、ものすごく。
そのメモをそっとポケットにしまい、覚悟をした。
―今日がボランティア最後になるかもしれない
話そう、教科書のない人生を。私が歩いて立ち止まっているこの人生を。
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