魔王ベルフェゴール

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僕の目の前には、ふざけたコスプレ集団が勢ぞろいしていた。 まず、さっきの魔王。 次に、僕を連れて来た金髪強盗。 よく見ると天使のような輪っかをつけ、たいそうな翼を6枚もつけてやがる。よくできているから努力だけは認めるが、どう見ても資源の無駄遣いだ。 コイツのあだ名はニセラフィム。これで決まり。 3番目に、上座に座ってるじーさん。年甲斐もなく竜の翼をつけているとは嘆かわしい。 古めかしい角が白髪だらけの頭を強調して、何とも痛々しい姿となっている。というか杖だ杖。 デザインはシンプルだが、汚しが滅茶苦茶リアル。そんなことにこだわらなくていいから。 最後に、甲冑を身に纏った赤いの。一見するとまともそうだが、勇者のコスプレとは如何なものだろう。 お遊戯会で常に主役じゃないと気が済まない、超自己中男の可能性が高い。 まさに関わるな危険! 魔王っぽいのが僕を見た。 「で、お前は何をしていたのだ?」 『警備ですよ! というかあなた方こそ、うちのビルで何をしているんですか!?』 すると金髪天使強盗が口を挟んだ。 「質問は我々がしている。黙りなさい」 軽くあしらわれた。コスプレ強盗のくせに…。
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