殺意

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勿論僕も友達も触れていない。なのに揺れた。 近くにいた僕は当然、友達もそれを目撃した。 なんで? そう思うのは当たり前。僕もどうして揺れたのか分からず、暫く動けなかった。 そして、ある事に気付く。 履いていたズボンに少し灯油が掛かっている。 つまり、少し揺れた程度で溢れるくらい満タンに入っているポリタンクが誰が触れたわけでもなく動いた。 ただ濡れた。それだけ。 それだけなのに僕は何故か殺されると思った。 誰に?何に? それは分からないけど、何かの意思でこうなったんだと思えた。 元々帰るつもりでいたし、他に大きな何かが続いて起こる事も無かったから僕は家を出た。 僕の感じ方だけの話なんだけど、凄く怖くてね。 それまで毎日のように行っていたその家に数日行けなかったよ。
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