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「お前、最低だな」
みっともなく、声が震える。
怖いとかそんなんじゃなくて、ただ、愕然とした。
結局こいつも、こんな奴なんだって。
忘れたフリしてた記憶と、悪寒と、気持ち悪さが、思い出せと脳に突き刺さる。
最悪だ、こんなの。
ギロ、と聖司を睨んでみたけど、当の本人はどこ吹く風で。
「……んなこと、俺が1番よく分かってる」
なんてことないような顔で、そう呟いた聖司が背を向ける。
壁に背中を預けて、ずるずる屈み込んだ俺には拒絶するように閉まっていく扉を見てるしかなかった。
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