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あの熱の日から数週間が経った、11月の初め。
俺と聖司の間には何の変化もなく、以前と変わらない毎日を過ごしているんだけど。
あの日からずっと、俺の中には、どうしても払拭出来ない感覚がある。常に浮き足立ってるような、ふわふわした感覚。
それがどんな意味なのかなんて、流石の俺でも分かる。だから、これだけは認められないって、ずっと思ってるんだけど。
「無理だろ、そんなの」
ガラガラとストローで氷を掻き回しながら、哉太は呆れたように息を吐く。
学校からの帰り道。
駅に向かう途中の哉太を見つけて、無理やりファミレスに連れてきたのが20分くらい前のこと。
哉太が面倒そうに欠伸をするのも、まぁ仕方ないことだろう。
ゆったり湯気を立てるココアに息を吐いて、そんな哉太から施設を逸らす。
「……無理でも何でも、認めるわけにはいかないんだって」
組んだ手をぎゅっと握りながら、唇を噛む。
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