第6章 嘘の真実

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組んだ両腕をテーブルに乗せて、哉太は真っすぐ伸びた聖司の背中に首を傾げる。 そんなの、俺が知りたいくらいだっての。 「ここ最近、って感じじゃないよな」 「ねー、結構長そうだけど。涼介、本当に知らなかったの?」 「知ってたら来てない」 それもそうかと、哉太はあっさり頷く。 聖司がここでバイトをしていたことなんて、今の今まで知らなかった。最近では家にいる時間が長かったし、今まで帰りが遅かったのは、やっぱり夜遊びが原因だったんだって。そう、思っていたんだけど。 「意外と、夜遊びの正体もこれだったりしてね」 またもや心を読んだようなタイミングで、哉太が弄っていた携帯から顔を上げる。 「……香水の匂いがしてたのにか?」 その絶妙なタイミングが悔しくて、思わず哉太に言い返してしまったけど。哉太は気にする様子もなく、小さく肩を竦めた。
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