谷保娘小町 デビュー

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谷保娘小町 デビュー

デビューに向けての練習は週2~3回組まれた 楽曲や振り付けやその指導は・ほぼ無料に近い費用でヒトツボシ音楽大学の音楽 ダンス関連のサークルの学生に指導していただけた 学生の中にはセミプロもいて・谷保天らしさがある日本風の曲 アイドルの王道をいくダンス 今どきの女子の本音を詞にしたもの・など バラエティにあふれていた 練習は全員参加であるが・デビュー後のイベントは全員は呼ばない・とした 専用のライブ会場を持つほどの資金は無い 公民館の小ホールでは時間で借りる が・開店時間外のファミレスやパチンコ店の駐車場は その店の宣伝をするという形で逆にいくらかのお金がもらえることとなった こうしたイベントは結構ぎりぎりに決まることがあるし・学生は学業優先であるし・フリーターは他のバイトとの兼ね合いがあるし・で 全員を呼べないことが多くあることが判明した そこで・前列の3人はフル参加の契約をし 後列は9人のうち5人が参加するスケジュールを組み・イベントは基本8人編成になった ネットへの公式の情報公開や各メンバーのSNSの管理とグループのマネージングは・広告社の専務が当てられた/ その専務の仕事の分は バイトが増員された 忘れてはいけないが〔谷保娘小町(ヤボッココマチ)〕の使命は〔谷保元町商店街〕の宣伝にある グループが広く認知されることはよいことだが・”地元で会えるアイドルというのが地元アイドルの基本”となる そこでさしあたっての活動範囲を〔谷保元町商店街〕を中心に〔谷保o!〕駅と〔クニタチ〕と〔タチカワ〕を結ぶ三角形の中に限定した ”これも戦略” と二代目社長は言うが・〔アキハバラ〕や〔オダイバ〕となると 交通費などの経費が余計にかかる 〔現地集合現地解散ができる範囲を選んだに過ぎない〕と専務兼マネージャーは言う 新しい年になると・SNSに〔谷保娘小町・デビュー〕の噂を流した 〔谷保娘小町〕のグッズは・ヒトツボシ音楽大学のいろいろなサークルから提出された企画でコンペティションを開き 単価や実用性を基準に何点かが商品化された 〔谷保娘小町〕が〔谷保o!〕駅前で路上デビューしたのは 年が明けて2月末になった/ デビューだけはメンバー12人のフルバージョン 〔谷保娘小町〕の公式サイトも公開された それからは週1回の全体練習と 週に1~2回 〔谷保元町商店街〕を中心に活動するようになった
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