御曹司様と再会

17/26
前へ
/250ページ
次へ
******* 駅に着くと本当に志岐本部長がいて、ハイヒールで走ってきた私に「よっ!」と笑顔で手を振っていた。 会釈をすると、挨拶より先に、背中を手で押されながら近くの洋風居酒屋にぐいぐいと連れ込まれる。 個室があるとは言っても大衆向けのお店だ。 仮にも御曹司なのに、話ができればどこでもいいというのだろうか。 「お疲れ真夏! 再会に乾杯!」 あれやこれやと注文されていつの間にかビールがふたつ届き、気づけばそれで本部長と乾杯していた。 そのペースにまだ頭がついていかないが、本部長はお構い無しに話を進めていく。 「本当に驚いたよ、真夏が月味フーズに就職してたなんてな」
/250ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2780人が本棚に入れています
本棚に追加