2778人が本棚に入れています
本棚に追加
絢人さんが好き。
許されるのなら、これからもずっと一緒にいたい。何があっても絢人さんとなら大丈夫な気がする。
でも私は、彼を幸せにできる保証がない。
「……私、分からないんです。絢人さんに何もしてあげられない。絢人さんからたくさんのものを貰ってばかりいました。……どうして、私なんですか」
やっと彼と向き合って、ずっと疑問に思っていたことをぶつけた。
聞くことが怖かったけど、はっきりさせなければ先へ進めない気がしたのだ。私は絢人さんとの関係を前へ進めたい。決意の表情で、彼の言葉を待った。
「……真夏、気付いてないんだな。俺こそ、真夏から色んなものを貰いすぎてる」
「嘘です! だって……絢人さんは昔からなんでも持っていました。何でもできるし、どこへ行っても人気者だし、とんでもないことを実現させちゃうし。私がいなくても、絢人さんは幸せそうです」
これは告白を断ったわけではない。でも、絢人さんはその予感がしたらしく、少し真剣な顔をした。
最初のコメントを投稿しよう!