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謎の声の主は死神のようなものであった。その風貌は言い伝えの通りの頭から黒いローブを羽織り、顔は見えないそのままのまさに死神の姿であった。
「ぬぅ!?死神だと!?…。しかしそんな事は良い…。ふ、ふふ。」
「ふぁふぁふぁふぁ!」「良い、良いぞ!」
不気味な者が喜びにけたたましく笑い出した。
「あの忌み嫌われた者の力。不死身の体…。あの力さえあれば我はこの場を離れさらに計画を進める事が出来るぞ!」
「貴様の力、体。我がおおいに利用してやる!」
不気味な者は喜びに身震いすらしている。
「ここにいる女達はようずみだ。まぁ、せっかく集めたのだから魂を抜き取り、女達の体はいろいろな種族の雄どもの慰めものにでもなってもらい金を稼がせてもらうか…。」
女達は、怒りにも悲しみにも絶望にもうちひしがれた表情を浮かべ、泣き出す者もいる。
「絶望しているのか…。娘達…。娘達の絶望は私がもらいうける。お前達の絶望は私のものだ。」
銀髪の男はそう言いながら目を閉じ、何かを探るように集中している。
「ほう、なかなか力を持つ者もいるみたいだな…。」
「まぁ、それもあたりまえか、人族以外の種族の娘もいるのだからな。その中でも風の力を持つ娘は…。」
銀髪の男は目を開き何やら呪文みたいなものを唱えた。
「フラインド…。」
唱えた瞬間銀髪の男の体のまわりを空気が荒立ち始め風がまとわりついた。
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