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最初に入ってきたのは、隣町のA中学出身の天才肌のゴッケンこと、後藤。
続いて、秀才タイプのスエッチョこと、末田。
二人は、理系の特別クラスだ。
気の良い連中で、転校してきた僕とすぐに打ち解け、朝練に付き合ってくれていた。
もう一人は、クラスメイトのケンタこと、上見。
同じ中学出身ということで、家も近いらしくいつも一緒に登校してくる。
転校した学校は、進学校で部活より学業優先って感じの普通科高校だ。
部顧問の先生は、数学教師で学生時代の部活はラグビーをやっていたらしく、教師になって5年目の少し熱い感じの先生だった。
「転校してきました。 岸 かなた です。 よろしくお願いします」
「おうっ。よろしくな! 顧問の中島だ」
部活の入部届を職員室にもっていった時の先生の印象は、ホントに初心者といった感じで、うまくやっていけるか少し心配になった。
新人戦を来月に控えて、2年生中心のチームとして最初の公式戦という時期に、僕はこのチームと出会った。
ここからは、少し僕の話をしよう。
僕の父は、大の巨人ファンで、その日の機嫌は巨人の戦績に左右される人だった。
野球は素人のくせに、いつもプロ野球を見ているため、野球にはかなり詳しい。
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