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僕は事の経緯を梨華に話すことにした。
隣には麗が睨みつけながら僕を見ていた。
「えー、お兄ちゃんの部屋にこの人が飛んできて部屋がぐちゃぐちゃにされたの!そして、よく分からない力で部屋を直したんだ。まるで魔法みたいじゃん!凄い……」
「これは魔法じゃなくて、科学の力です」
「でも、いつも何か叫んでたじゃないか」
「あれは叫んでからやった方がカッコいいからです」
なにそれ、若干魔法かなって勘違いしてた僕がかっこ悪いじゃないか。
「叫ばなくても出来るのかよ!」
「私は未来から自分の主を探す為に過去からやって来たのです……」
「はいはい、未来人設定ですか」
麗が話すのをよそに、梨華が僕に話しかける。
「お兄ちゃん、学校……」
「やっべ、急がないと!」
「ちょっ、ちょっと話は終わってませんよ!」
麗を無視して、急いで学校に行った僕達兄妹は、この天使のせいで学校を遅刻した。
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