ホワイトライダー

一、プロローグ

「うん。でも、それからアーサーはどうなったの？」

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アーサーが外の世界でどんな戦いをしたのかはわからない。外の世界に残っているたくさんの伝説がもしかしたら真実を語っているかもしれない。白い谷に戻って来たのはアーサーと彼の仲間の二人だけだった。戻って来たアーサーたちはドラゴンに乗って、全身に月の光をまとい、真っ白に輝いていた。白い髪、白い肌、白い甲冑、白いドラゴン。それで外の世界ではホワイトライダーと呼ばれるようになったんだ。戻ってくると、アーサー達はマーリンの結界を解いて、世界に平和をもたらしたことを告げ知らせたんだよ。

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「おや？　寝ちゃったのかい？　それじゃあ、お休み」

それじゃあ、ちょいと未来を占ってみようかねと、軽い気持ちでカイルの明るい未来を確認して安心したかった。カイルの額に左手を置いて、右手を大地にかざして、天に向かって祈りを唱えた。そして、降りて来たイメージは、それは、白い塔が崩れ落ちていき、空には沢山のドラゴンが舞い、その向こうには真っ赤な空が広がっていた。