風が凪いだ。

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 風が凪いだ。 後押しするように屋上を駆け抜けていた風が、唐突に凪いだ。 誰もいないはずの深夜。高層ビルの屋上。 「……てんし?」 車椅子にのった少年のつぶらな瞳に映ったのは白いコートを翻し現れた男だった。
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