第1話 連載に対する心構えをムギちゃんに語らせてみる?(メタ注意)

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第1話 連載に対する心構えをムギちゃんに語らせてみる?(メタ注意)

【執筆・投稿日】2019/05/01 【継続カウント】1  茶髪のロリッ娘―――作者の文身体ことムギが舞台のようなセットの中央でスポットライトに照らされていた。 「……というわけで、タイトルから早速ふざけていると思われるかもしれませんが、最初の最初ということで私が進行させていただきます……はぁ……」  やれやれと言わんばかりにかぶりを振りながら、画面の奥にいるであろう作者をジト目で睨んでみる。 「作者さん。今、メタい描画をするなって思いましたね?いやいや、そもそもひとりじゃ限界ありますって……」  元来作者はこういった1人だけでいる描画は得意ではないといっていた。  彼が目指す『3人称と1人称』を混ぜた特殊人称において、起点となるのは『3人称』の方だ。  1人でいるときの複雑な心の描画、気持ちの表現などはどちらかというと『1人称』のほうが映える。いくら特殊人称とはいえ心の中の声や『僕』や『私』などの一人称を使える場面は限られるし、さらに言えば〈カメラ〉の場所も混乱させないのは相当工夫がいる。 「ああ、〈カメラ〉っていうのは作者さんがかってに考えた造語です。ようするに、"どのオブジェクトにどれほどの距離で視点を置いているか"ということです!」  例えば、最初〈カメラ〉は舞台の手前からムギを第3者視点で映していた。  そして"ジト目で…"のあたりで〈カメラ〉はムギの目線に置き換わっている。その証拠に末尾が『睨んでみる』と、彼女の動作に追従する書き方に変わっていた。(まぁ、その前に1行の空白をもって視点移動をしていたりするのだけれど) 『おい、何技術的なこと書いて行数水増ししてんだよ』 「っ!?」  突然頭の中に響いた作者の声に、ムギはブルッと身震いした。 「うわっ。この作者メタいこと嫌うくせに、自分から踏み込んできました!」 『うるさい。そもそも俺にとっては一人の描画くらい余裕だし』 「だったら早速私を描画してくださいよ。さっきから全然容姿描画も心理描画もないじゃないですか」 『おまえなぁ。簡単に言うけど、容姿描画とかってくどくならないようにするの結構大変なんだぜ?』 「全くないよりはあったほうがいいに決まってます!」  ムギは桜色の頬をプクっと膨らませ、まん丸な碧眼を潤わせながらプンスカと床をけって見せた。 「……何取って付けたように描画してくれてるんですか……?私、微動だにしてないんですけど」 『いやいや、俺が描いたからお前は動いたんだ。可愛いらしい仕草でな』 「うわ、最低です。作者の気分でキャラクターを動かすのはご法度って言ってたじゃないですか!」  今度は、指を鬼の角の様にみたてて抗議してみる。 「だわーっ! そんなことしませんってば!」 『ふ。僕に勝てるわけないだろ? 作者だぞ?』 「むぅーっ!」  ムギは破裂しそうなぐらいに頬を膨らませながら、ポコポコと地団太を踏む。 「……もう、言っても無駄なのでいいです」 『とまぁ、ムギも言っているが、キャラを作者の気分で動かすとろくなことにはならない。僕がキャラを動かすときは、"このキャラだったらこう動くはず"と予想して動かしている。これはどんな作品においても厳守していて、ストーリーや作者の都合、読者の都合で行動を決めるのは論外だ!』 「何綺麗にまとめようとしてるんですか? さっきまで私で遊んでいたくせに」 『そんなことはどうでもいいんだ。さぁ、早くタイトルの伏線を回収してくれるか?』 「……くすん。タイトルにがんじがらめにされる世界なんて嫌いです」  作者のせいで若干横道にそれたが、ムギなりにこの毎日投稿チャレンジに対する心構えを以下に書き記そうと思う。 【ムギちゃんの目標!】 ・3人称+1人称の特殊人称をマスターする! ・現在のカメラの位置に注意する! ・作者の都合でキャラを動かさない! ・タイトルでがんじがらめにするの禁止! ・メタい発言なるべく禁止!(超重要) 『なんか、後半は僕に対しての警告のような気がするけど……』 「もう二度と出てこないでください。……あ、でも1人の時は出てきてもいいですよ?」  そいってムギは、少し照れたように笑った。 「―――笑ってないですから! ねつ造ですっ!」 『では皆様、また次の投稿でお会いしましょう』  作者はふんぞり返ってガハハと笑った。 『おいこらロリッ娘! おれを痛いやつにするな!』 -END-
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