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私は、こいつが苦手だった。
しかし、今年。お父さんと初詣に行った時、私は変わった。
大きな鳥居の前で売ってるそれを、何の迷いもなく買ったお父さんが、あまりにも美味しそうに飲むんで、私も一口飲んだ。
すると、私の中に衝撃が走った。
あの白いぶつぶつが苦手だったが、それがやけに甘く、柔らかで、暖かい液体と一体となって身体に入っていく。そして、後からほんのり香る生姜の風味がまたいい。そして私は、思わず呟いた。
「あっ……美味しい」
私の声を聞いたお父さんは、そっと笑って、それを二つ買い、新しいのを私にくれた。
「みゆき。今年の七五三で、これ飲んでお母さんを驚かせよう」
「うん」
七五三で、これを飲む私を見て、お母さんがどんな顔するか想像して、にやにやしながら、お父さんと家に帰った。
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