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1話:嫁さがしの理由
今、我が家では壮絶な親子喧嘩が行われていた。
なぜなら、母ちゃんが突然俺に家を出て行けといだしたからだ!
俺の家は御神木の椎の木を祭る神社。
そして俺は宮司の息子で手鬼 霊樹。
神職の修行もして来たし、宮司の息子なら継ぐのが当たり前だと思っていた。
それなのに出て行けなんて…… あんまりだ!
「うっせー! 39にもなってニートやってる息子なんか要らねぇんだよ!」
因みにこの口が悪いのが俺の母ちゃん。
あと、体格も顔も鬼にそっくり。
因みに俺は39歳、だけど半妖なので見た目は18歳ぐらい。
ここ重要はなので宣言しておきます。
「ニートじゃねぇよ! 自宅警備員だ! 今までうちにくる盗賊や妖は退治してただろ?」
「はいはい、ニートはみんなそう言うんだろ? ちょっと睨んだらだけで逃げるか死ぬ奴らに、警備なんて要らないけどな!」
悔しいが、母ちゃんはマジで睨むだけで奴等を殺せる。
霊力の高い、ただの宮司の筈なのだが……
その武威はすでに人を超越して、未知の領域……
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