第5章 因縁と魔の者の新たな動き・其の二

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「おのれ!!酒田さん!!身だけでなく心まで魔の者となりやがって!!倉本さんはアンタの親友じゃあなかったんじゃねのかよ!!」 怒り浸透となった恭一は、酒田龍二へと罵声を浴びせていた。 そんな恭一を嘲笑うかのように酒田龍二が言う。 「何だお前は、可笑しな事を言うな。俺は、そんな男の事など知らぬわ。お前の事も知らぬ。分かっているのは八雲様からの命令を完遂する事だけだ」 この酒田龍二の言う事を聞き、恭一だけでなく、酒田龍二を知る美男、崇、愛美、美鈴、深雪らは唖然としていた。 唖然とする恭一たちに対して剱崎紫龍が言う。 「魔の者となった者は人の心を失い…そして人であった時の記憶も失うって…。確かお父様が、お祖父様から聞いたと言っていた事があるわ」 この剱崎紫龍の言った事を聞き、恭一たちは剱崎紫龍の方を振り返り、そして恭一が。 「それじゃ酒田さんは…倉本さんや俺たちの事を覚えていないって事…?」 そう言い、愕然としていた。 恭一は愕然としながらも、次第に怒りがこみ上げて来て、武空術で空中に舞い上がると。 「皆!!離れてろ!!」 と、声を張り上げ言い、空中に浮き上がる、恭一に明石全登たちは、一応に驚き、そして剱崎紫龍が何か察知して。 「離れて!巻き込まれる!」 と、叫ぶと剱崎紫龍の指図に皆が一斉に、その場から離れていった。 そして恭一は、両の手のひらを縦に開くように重ね、手のひらに気を集中させると、恭一の手のひらから気功波が光を放ち、酒田龍二をめがけて、物凄い勢いとスピードで放たれていった。 恭一の放った強烈な気功波が、酒田龍二、山形悟志、堀川美奈の魔の者3人を襲い、酒田龍二、山形悟志、堀川美奈らは、その凄まじく強烈な気功波を、まともにくらい、弾き飛ばされて地面を転げていた。
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