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剱崎青龍の言う八雲一族の1つ、鏡家の紋章である、幾重にも重なる雲に朱鷺(とき)、その紋章が確かに恭一の首筋の辺りにある。
これは恭一が八雲一族の者である証であると、剱崎青龍は確信したものの言いようである。
これを聞き、恭一だけででなく、愛美、美男、崇、美鈴、深雪、剱崎紫龍が驚き言葉を失っていた。
そんな中、本多忠勝が恭一たちの会話に割って入る。
「何か深刻そうな話しのようだが、よろしいかな?」
と、本多忠勝が問いかけるように、話しかけて来たので、恭一たちの視線が一斉に、本多忠勝へと注がれ、そして一番冷静でいた剱崎青龍が。
「何でしょうか?」
そう問いかけると、これに本多忠勝が。
「難題であった共通の強敵の八雲双運なる者は立ち去ったので我々は一旦、主のもとに戻り、色々と報告せねばならぬ。よって、ここで失礼いたすが、よろしいかな?」
そう問いかけると、これに剱崎青龍が。
「ああ。これは気が利かず失礼いたしました。どうぞ、ご自由になさって下さい」
そう言うと、本多忠勝、井伊直政、可児才蔵、島左近、後藤又兵衛らは、丁寧に礼を述べ、それぞれの主のもとに去っていった。
本多忠勝、井伊直政、可児才蔵、島左近、後藤又兵衛らが立ち去った後、恭一たちは、しぱらく沈黙の空気に包まれ、その沈黙の空気を破って崇が口を開き。
「一先ず現代に戻ろうぜ。八雲双運は去ったし、魔の者もいないのだからさ」
そう言うと、剱崎青龍が口を開き。
「そうですね。戻りましょう」
そう言うと、皆が同意して、恭一たちは一先ず、現代へと戻る事となった。
恭一たちが現代へと戻り、関ヶ原の戦場に残った湯水幸彦、酒田龍二、山形悟志、堀川美奈、星野宏、中嶋圭太、清武信次らの遺骸から、ゆらゆらと青石が浮遊、まるで次なる宿主を求めるように、さまよっていた。
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