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弘美はすぐさま沙也加の仕業だと思った。しかも知らない男性と歩いていたなんて!なんて事だろう。一体何をしていたのだろう。
「飲み会で遅くなったのよ」
適当に誤魔化す。
「そう。とにかくお金をお願いね。借金してでも振り込んでおいてね」
プツン
いつものように電話は切れた。
なんて母親だろうと弘美は思った。借金しろとか風俗で働けとか。酷い母親である。だが弘美は逆らえない。嫌がらせが怖かったし、どんな母親でも弘美の唯一の母親なのだ。
それにしても沙也加は誰と居たのだろう。知らない男性といたなんて塚越さんに相談できる内容ではない。この前話しかけてきた男の人だろうか?弘美の中で嫌な不安が膨らんできたのであった。
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