第二章、この町の平和の為に

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馬鹿達と言うところ友人たちの間でも扱いはよく思われていなかったようだ。 「プール掃除やってる時にシンナーやってたらしいぜ」 「シンナーってアンパン? あいつら隠れて吸ってるのか。けしからん奴らだな」 何故ヤンキースラングを知っている、我が息子よ。 「いやいや、プールの底って青いペンキ塗ってるだろ? それが残ってたらしくてそれをプール掃除の時にモロ吸っちまったらしいんだよ」 「あいつらもう脳が萎縮して終わりだなぁ」 多分、萎縮も何もしてないと思う…… いくら何でも直接吸引してる訳でも無いのに中毒になるなんて事はありえない。だけど、それしか可能性が無いから警察がシンナー中毒で断定したって流れか。今考えてみれば妙に青々しかったなあのプール。プール開きの前に学校が塗装業者を呼んだと言うところか。 「で、あいつらの親つきっきりで病院行くんだと。過保護な話だよな」 何日かは知らないけど畑石家に平安が訪れるからよしとするか。
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