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友哉だけではない。野田直秀は両手を地につきゼーゼーと荒い呼吸をし、立花茜は半泣きで、大丈夫? と友哉に気を配っていた。
「なんなんだあれは! ふっざけんなちくしょうが!」
一人怒りに身を任せ怒鳴り続ける祭沢幸人。
「あいつが、彼女――神木を殺したんすか」
「そうとしか思えないだろ。あの斧は本物だ、間違いなく人を殺すことだってできるさ」
電気のつかない、真っ暗な天井を見上げながら、大きく喘ぐ亮介は答えた。正直、信じたくなかった。
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