取り敢えずはグレーと言うことで

　彼女は三十路を前にして、我が社の全社のトップ営業となった。
　そして、それから３年その地位を守り続け、今では追随するものすらいない状況を築き上げている、我が社の凄腕営業ウーマンだ。

　彼女の仕事に対するストイックさは尋常ではなく、いついかなる時も常に仕事と結び付けた行動をしていることには、いつも驚かされてしまう。
　きっと彼女の独創的なプレゼンの発想は、そんなところから生まれてくるのだうと思う。

　それにしても、一体あそこまでストイックになれる彼女の原動力は何なのか？
　いつも同僚との酒の席で話題としてしまう。
　そんなことを考えても自分の成績が上がる分けでもないのだけれど、どうしても彼女のことが気になってしまうのだ。

　そんな彼女ではあるが、決まって年に一度スランプを迎える期間がある。その時は、決まって彼女を惑わす煩悩が芽生える時なのである。

　一昨年はスイーツで、朝からコンビニで買ったスイーツを会社で嬉しそうに食べていたり、退社後もスイーツ店巡りをしたりしてたようだ。