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「だよねぇ。チョ~わかる~。はぁ~今年は女子会だけど、来年のクリスマスは金持ちサンタから高額のプレゼント貰って、セックスが上手なイイ男と“性なる夜”を過ごしたいもんだわ」
「ヤダそれ、昭和臭いよ」
……そういえば、もうクリスマスの時期か。
あっという間に師走も半ばを過ぎ。
つくづく一年が経つのが早いものだ、と感じるな。
十二月に入ると、街はきらびやかなイルミネーションに彩られ、テレビCMでもクリスマスキャンペーンが流れるなど、ところかまわずクリスマス気分が盛り上げられる。
まあ、猫の私には関係ないがね。
「あっ! もうこんな時間じゃん。帰ろ帰ろ」
……やれやれ、これでやっと静かになる。
ちなみに、私は騒がしいのが苦手だ。
靖子の同僚で、物凄く騒がしい赤毛の娘がいるのだが、その娘には前にドレスを着せられた。
服を着ることに抵抗のない猫も中にはいるとは思うが、私がどんなに嫌がってもその赤毛の娘はいつも何か着せようとしてくる。
その上、こちらがいくら嫌だと態度で示しても、けして私に触れることを諦めようとはしないのだ。
発情期の雄猫よりもしつこくて、対応に困ってしまう。
まあ、今ではもう私のほうが諦めてしまったがね。
「なんだ、彼女たちは帰ってしまったか。予定を訊きたかったのに……」
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