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私は私刑を受けています。
私には罪があるから、それを償わなくてはならないのです。
「相変わらず暗くてイライラするわ、お前」
「クラスの雰囲気悪くなるから早く消えてくんない?」
「聞いてんのかよ、根暗ブス」
放課後の空き教室、其処が私の刑場。
執行人であるクラスメイトたちが私の身体を殴り、蹴り、嬲ります。
「ごめんなさい……。ごめんなさい……」
「あんたそれしか言えないわけ?ごめんなさい、ごめんなさいってさあ。イライラすんだよ、ね!」
「ひぐ…!」
ーーお腹を抉られるような鈍い痛み。
見るとクラスの女王様の上履きの先が私の腹部をぐりぐりと抉っていました。
「あー……気持ち悪い!あんたなんていなくなっちゃえばいいのに!気持ち悪い!気持ち悪い!」
女王様の嫌悪感が暴力となって私の身体に降り注ぎます。
顔を、腹を、胸を。
いくら蹴られたところで、彼女の怒りはおさまりませんでした。
私は罪を犯してしまったのですから、それは至極当然の事です。
「……で、いつものアレ、持ってきたの?」
「は、はい……」
女王様のお付きの兵士には毎週免罪符を渡さなくてはいけません。
「いち、にい、さん、し、ご、ろく……ねえ、まさかこれだけなんて言わないよね?ふざけてんの?」
「ごめんなさい……今週はもう、それしか……」
「この前教えてやったサイトちゃんと使ってる?」
「はい……」
「今週何人とヤッた?」
「4人、です……」
「はぁ?7日もあって何で4人しか相手してないわけ?」
「ごめんなさい、でも……」
「でもじゃない。来週までに最低20は絶対稼いでくること。分かった?」
「……」
「返事」
「……はい」
私の身体は、穢れていました。
何十人もの男の欲が私の体内には注がれています。
男達の欲が私の身体で満たされれば、免罪符が発行されるのです。
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