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ほんでねぇ、ある家の悪ガキが――ガキっちゅうても、もう中学生だか高校生だかにはなっとったそうですけど、とにかくそいつがね、鶏がうるさいのに腹立てて、その鶏の首を包丁でこうばさーっと切り落としてしまったらしいんですわ。元はと言えば、自分が買ってきたひよこだってのにねぇ。
いくらうるさかったからって、普通そこまでしますかねぇ。まあ親父もその人と直接知り合いだったわけじゃのうて人から聞いた話らしいんで、どっかで誇張されてんのかもしれませんわ。もしかしたら、そのうちではまだ自分とこでシメた鶏を食べるのをやってて、単に食べるために首を落としたんかもしれません。
おかしな話になってくるのはこっからなんですわ。
首切り落とされたら、普通死にますわな。でもその鶏は、首が無い状態で起き上がると、そのまま走り回ったらしいんです。
え? アメリカでもそういう話がある? へえ、切り落とされた時に脳幹?が体側に残ってたら生きられる場合もあるんですか。ははあ。
いやあ、親父からこの話聞いた時は嘘やろ思たんですけど、だったらあながちありえん話でもないんですなぁ。
え、話はこれで終わりかって? ああ、いや、まだ続きがあるんですわ。
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