小説家さんとはじめてのライブ

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 このままぼうっとしていたって仕方がない。そう思うのにそこから腰をあげることが出来ず瞼は自然と下がってきてしまう。  今日はこのまま寝てしまおうか。でも、ベットで寝るなら、シャワーくらいは浴びないと。  そう考えている間も瞼は開けていられないし頭はかくんかくんと船をこいでしまう。  もうダメだ。何をするにしても少し仮眠をとったほうがいいだろう。そう決めたら少し気が楽になって体から力を抜き、瞼を閉じる。  大河さん、かっこよかったなぁ。  眠りにつく寸前、瞼の裏に浮かんだのもやっぱり大河さんのこと。  普段の、のんびりしている彼とは違って舞台の上で声援を浴びる彼はキラキラと輝いているように見えた。  一昨日まではまるで家族みたいにここで一緒にご飯を食べていたのに、なんだか遠くに行ってしまったみたいだな。本当に、一緒にご飯を食べていたんだっけ。  どこか虚しいよう気持ちのまま意識が遠のき、次に目が覚めたときには窓の外は明るくなっていたけれど大河さんは帰ってきていなかった。 8話につづく https://estar.jp/_novel_view?w=25299452
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