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ライナがそう言いながらカプセルを前方に放り投げるとカプセルは眩い光を放ち、その光が収まると十メートル程の重心の低い四足歩行の巨体とフリルと頭から伸びる一本の角に少し眠たげにも見える半目という精悍さの中に愛嬌も感じられるモンスター、一角竜が出現して雄叫びをあげ、その姿を目にしたライナが頼もしげな姿に頷いていると、リーナとアリーシャも取り出したカプセルを前方へと放り投げる。
「じゃあ、あたしも、お願いっ!力を貸してっ!!」
「宜しくお願いしますっ!!」
そう言いながらリーナとアリーシャが投じたカプセルはその言葉に呼応する様に眩い光を放ち、それが収まると2体の使役獣が佇んでいた。
リーナの投じたカプセルから出現した十メートル程のシルバーメタルに輝く通常のゴーレムに比べるとスマートな印象の巨体が印象的なゴーレム、メタルゴーレムとアリーシャが投じたカプセルから出現した、十メートル程のずんぐりとした印象の二足歩行の巨体と頭部から伸びる波打ち湾曲した四本の角と大口にぎょろ目のトーテムポールの様なユーモラスな雰囲気の表情が特徴的なモンスター、トーテムミノタウロスは炎に照らされながら機械音と咆哮を周囲に響かせ、その姿を目にしたリーナとアリーシャは頷きながら口を開く。
「うん、結構強そうね、頼むわよっ」
「……フフフ、結構可愛いわね、宜しくね」
リーナとアリーシャが声をかけるとメタルゴーレムとトーテムミノタウロスは機械音と咆哮でそれに応じ、その様子を目にしたライナは一角竜に視線を向けながら口を開いた。
「それでは頼む、私達は何としてもこの地を確保しなければならない、力を貸して欲しい」
ライナに声をかけられた一角竜はそれに応じる様に小さく咆哮した後に頭を垂れながら前屈みの体勢になり、その姿を目にしたライナは一角竜の傍らに駆け寄ると軽やかな身のこなしで一角竜の首筋に跨がり片手でフリルを掴みながら口を開く。
「さあ、行こうっ!!」
ライナに声をかけられた一角竜がゆっくりと身体を上げていると、救援隊の軽騎兵小隊が司令部前広場に到着したが見馴れぬ3体の使役獣の姿を目にした彼等は慌てた様に駒足を止め、リーナとアリーシャは混乱する軽騎兵小隊を示しながらメタルゴーレムとトーテムミノタウロスに声かける。
「よし、やっちゃってっ!!」
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