エピソード8 愛されるということ

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「ほんと、二人とも良かったねー。凛太郎センセーいつ言うつもりなんだろって気になってたから、自分のことみたいに嬉しいよー」 三咲にここまで喜ばれると、恥ずかしさと嬉しさで照れてしまう。 「ありがとう三咲。凛太郎、病棟でもいつも飄々としてるから、私だけが振り回されてるのかと思ってた」 「意識して見ないと確かにわかりづらいよね凛太郎センセー。でも、梓倒れたときは珍しく焦ってたよ。慌てて駆け寄ろうとして椅子に激しく足ぶつけてた」 また、可笑しそうに笑いだした。 確かに凛太郎のそんな姿は、普段からは想像つかない。 「梓、たぶん結構本気で愛されてるよ」 ぐっと胸の前で握りこぶしを作って言う三咲の言葉が、やけに心に染みてくる。 端から見て『本気で愛されてる』ように見えていたのはかなり嬉しかったし、私の悩んでいた気持ちを後押しした。 今日、もし凛太郎から求められたら、私…………受け入れよう。 素直にそう思えた。 今日ここで、三咲に会えて本当に良かった。 「ねえ、服買うなら付き合うよー。たぶん凛太郎センセーは梓と一緒にいれれば服装なんか何でもいいとは思うけど、やっぱり可愛いと思われたいもんね!梓に似合うの探そ!」 凛太郎好みを探さなきゃって悩んでたけど、私らしい服装でいいんだと思うと安心してしまう。 「あの…………一応念のため下着も…………」 三咲はキラッと目を輝かせて 「りょーかーい!特別な日ってことで清楚系でいこっか。わー、私がワクワクしてきた!凛太郎センセーが泣いて喜ぶようなやつ選ぼ!」 「さすがに泣いて喜ぶのは想像できない…………」 「そーかな?私、デレデレ激甘な凛太郎センセー結構目に浮かぶけどなー。どっちにしても報告よろしくねー!」 私と三咲は、こっちがいいんじゃない?これは?と盛り上がりながら一式揃えると 「またね、今日はありがとう!三咲に会えて良かった」 とお礼を言って三咲と別れた。
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