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「ほんと、二人とも良かったねー。凛太郎センセーいつ言うつもりなんだろって気になってたから、自分のことみたいに嬉しいよー」
三咲にここまで喜ばれると、恥ずかしさと嬉しさで照れてしまう。
「ありがとう三咲。凛太郎、病棟でもいつも飄々としてるから、私だけが振り回されてるのかと思ってた」
「意識して見ないと確かにわかりづらいよね凛太郎センセー。でも、梓倒れたときは珍しく焦ってたよ。慌てて駆け寄ろうとして椅子に激しく足ぶつけてた」
また、可笑しそうに笑いだした。
確かに凛太郎のそんな姿は、普段からは想像つかない。
「梓、たぶん結構本気で愛されてるよ」
ぐっと胸の前で握りこぶしを作って言う三咲の言葉が、やけに心に染みてくる。
端から見て『本気で愛されてる』ように見えていたのはかなり嬉しかったし、私の悩んでいた気持ちを後押しした。
今日、もし凛太郎から求められたら、私…………受け入れよう。
素直にそう思えた。
今日ここで、三咲に会えて本当に良かった。
「ねえ、服買うなら付き合うよー。たぶん凛太郎センセーは梓と一緒にいれれば服装なんか何でもいいとは思うけど、やっぱり可愛いと思われたいもんね!梓に似合うの探そ!」
凛太郎好みを探さなきゃって悩んでたけど、私らしい服装でいいんだと思うと安心してしまう。
「あの…………一応念のため下着も…………」
三咲はキラッと目を輝かせて
「りょーかーい!特別な日ってことで清楚系でいこっか。わー、私がワクワクしてきた!凛太郎センセーが泣いて喜ぶようなやつ選ぼ!」
「さすがに泣いて喜ぶのは想像できない…………」
「そーかな?私、デレデレ激甘な凛太郎センセー結構目に浮かぶけどなー。どっちにしても報告よろしくねー!」
私と三咲は、こっちがいいんじゃない?これは?と盛り上がりながら一式揃えると
「またね、今日はありがとう!三咲に会えて良かった」
とお礼を言って三咲と別れた。
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