エピソード3 再会

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ぎょっとした。 「どういうこと?」 「お前、力入りすぎなんだよ。一生懸命やんなきゃとか、失敗したら駄目とか、自分を追い込みすぎてて、正直、隙がない」 意外な答えが返ってきた。 「隙がないの?私」 「ないね」 当然だろと、首を傾げ、肩を軽く上げて見せた。 きょとんとする私の顔に満足したのか 「鳩が豆鉄砲食らったような顔って、本当に存在するんだな」 と、軽く笑った。 「昔から尊敬するぐらい真面目だっけど、今のお前はより一層ガッチガチに凝り固まってるだろ。時々つついたら面白いくらい、いい顔するしさ。お前見てたら、もっと肩の力抜いた方がいい仕事できるのにって思ってしまうだろ。今日みたいな事があったら立ち直れないみたいに落ち込むんじゃなくて、次どうしようって前見た方が絶対成長するし。もっと、柔軟になってもいいんじゃねーの?」 少し楽しそうにしながら、私を軽く見下ろす凛太郎を、私は食い入るように見つめた。 「…………だから、じっと見つめんなって。本当にいつか穴が空く」 冗談めかして、私の目の前でヒラヒラと軽く手を振り視界を遮った。 「わかってくれた?」 凛太郎は、ふっと表情を和らげた。 私は、頷くしかなかった。
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