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凛太郎の普段見せない真剣な表情に、汗が吹き出す。
そんな、真面目な理由じゃないんだって!
目を泳がせながら、どう言い訳するか考えを巡らせていたけど、上手いことは思い付かず、観念した。
ふーーーっと、長い息を吐いて、朝の出来事を説明した。
最初は真面目な顔で聞いていた凛太郎も、次第に笑いを堪えるのに必死なのか、小刻みに震えだした。
だから、言いたくなかったんじゃん。
ぷっと剥れた私を見て、もう無理とばかりに吹き出した。
「あーっははは!なんだそりゃ。はははははははっ!」
これ以上ないってぐらい、高笑いしたかと思うと、今度は腹を抱えて笑いを堪えている。
うっすら目に涙まで浮かんできた。
ぷーっとほっぺたを膨らませていた私も、あまりにも凛太郎が笑うもんだから、ふふっと、つられて笑ってしまった。
ふふふ。何だか、もうどうでもいいや。
可笑しくて、クスクスと笑ってしまう。
ふっと、凛太郎が私の顔を見て笑うのを止めた。
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