エピソード4 凛太郎の謎

15/23
前へ
/849ページ
次へ
私のところに、マイクが回ってきた。 多分、酔っていたんだと思う。 ううん、間違いなく酔ってたに決まってる。 じゃないとおかしい。 私はすくっと立ち上がると、マイクに向かってこう叫んでいた。 「りんたろー!デレデレするなーーー!!」 えっ? えっ? えっ? えっ? えっ? みんなの頭に『?』が浮かんだんだろう。 会場が、しん……と静まりかえった。 えっ? でも、今この瞬間、私が一番『?』が飛んだ。 一拍置いて 「&○%*#!☆?%÷◇ーーーーーーー!!!」 心の中で、声にならない悲鳴が上がった。 やってしまった! 凍りつく私に、会場中の視線が突き刺さる。 当の凛太郎も、ぽかんと口を開けてこっちを見ている。 数秒間だったのか、数分間だったのか。 静まりかえった会場の空気を変えたのは、凛太郎だった。
/849ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11532人が本棚に入れています
本棚に追加