故郷、富山へ

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「国防軍の基準はややこしくて難しくて解りにくい。そんなことはどうでもいいんだ。それより司令官、電車というのはスゴイな、早いな! 車窓から見える景色も新鮮だ!」 「元司令な、トンネルばかりでつまらなく無かったか?」 「そんな事はない、地中を高速で走る乗物とかスゴイと思った!」  少し興奮気味に捲したてる彼女を落ちつかせる意味も込めて、頭を撫でた。 「お前たちが守ってくれたんだ、ありがとう」 「む、ふぅ、そ、それは、司令官も、一緒じゃ、ない、か……」 「元司令な、俺たちだけじゃ無理だった。きっとこの新幹線も深海軍に破壊され、走ってなかった」 「んん、そ、そういう、ものか……?」  会話しながら俺は彼女の頭をナデリナデリ、彼女は気持ち良さそうに目を細めて撫でられ続けている。まるで猫、撫でられて心地良さ気に無防備に腹を見せて転がる猫。愛いやつだ、まさに愛玩動物だな。
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