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「腑抜けたのは、弟がどうのとか聞いたが…」
「…僕が、兄の才能を吸い取ってしまったんです」
「才能を…」
「吸い取る？」
なんやかんや話が進んでたのか、エルーの言葉に少年がちょっと躊躇った後に話してマキナの疑問にショコラが言葉を繋げた。
「異変を感じたのは幼少の頃です、組手をつけていた祖父が短期間でだんだんと僕に勝てなくなった」
「ソレってただ強くなっただけじゃ…」
「貴女と同じ考えだった親戚達も、最初は僕より強かったのに…どんどん弱くなっていきました」
少年が自分語りのような話をするとショコラが内容にツッコむも、周りの考えと同じだったらしい。
「…才能ってのは羨ましいな…」
「…僕が強くなり、周りが弱くなる…そんな才能なら…要らなかった…！」
「…周りが弱くなる、と言うのは君よりか？それとも前に比べて…か？」
俺の場違いな皮肉に少年は吐き捨てるような感じで返し、エルーが質問する。
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