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 外に出ると雪は止んでいた。  大人たちの話で知ってはいたけれど、どこかで『なぁんだ』という気持ちがあるのに気付いて、別になんの期待をしていたわけでもないけど、と打ち消す。  中学生にもなって雪だるまでもないだろう。  さすがにアスファルトの上にはうっすらとしか積もっていなくて、それでも土の出ているところや塀、木の肌は白く染まっていて、ここでは珍しい、と皆が騒ぐのもまあ分からなくもない。  僕は濡れた路面を歩いていき突き当たった角を曲がった。  そこは近所にある氏神様の参道で両脇には桜並木があり、車一台通るのがやっとぐらいの狭い道の途中には一応ベンチもある。  積もった雪を払って僕はそこに腰かけた。  
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