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目が覚めた秋川は直ぐには、此処が瀬田の部屋だということが分からなかった。
どうやら気を失ったまま眠ってしまったらしい。
起き上がろうとして、秋川はやっと気が付いた。瀬田と未だ、下肢でつながっている・・・
瀬田は秋川を背中から横抱きにしていた。瀬田がとっくの前に起きているのは、飽きもせずにきつく軽く繰り返されている、首筋への口付けで分かる。
一度、くすぐったいと思ってしまったらもう、ダメだった。
秋川は大きく肩を揺らした。
「慎一さん、起こしちゃった?」
瀬田が左側の耳に直接ささやいてくる声に、秋川はそのままでうなずいた。
振り返ると多分、瀬田の顔がそれこそ、キスする近さにあるのだろう。
まぁ、今更なのだが。
「体、ツラくないですか?」
痛くはないが、全くツラくはないと言えば嘘になる。
瀬田は動いてはいないが、つながっている箇所がジンジンと疼いて熱いと、秋川は思っていた。
「ツラくない。だから・・・」
退いてくれないか?と言い掛けたその時、前へと瀬田が手を伸ばしてきたので、秋川は慌てて振り返る。
「ち、違う!そういうことじゃないっ!」
「でも慎一さん、ちゃんとイってないでしょう?」
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