母から聞いた怖い噂

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母から聞いた怖い噂

私の母は霊感がありました お通夜の日に亡くなった人が白い着物を着てお艦の中に入るところを見たとか 忙しくて仏壇にご飯をあげそこねていると 「ヒデよ 、腹減ったからご飯をあげてくれよ」 っておじいさんが夢で言ってたからさあげなきゃとか 昔、赤ちゃんを流産したことがあるらしくて 今日ね、赤ちゃんが つづらの中で泣いている夢を見たのとか、言っていました そんな母がある夜 一合の酒を呑みながら 話しはじめました 私が聞いた話はこうです 近所に古い造り酒屋がありました 地元の名士とは言うものの 私はそこの家の人はみんな傲慢だったので全員嫌いでした そこにお嫁に来た光代さんの弟のことです 家は造り酒屋に嫁にくるくらいですから裕福な家です 学歴も申し分ない ですが、性格が悪かった 弟も地元ではワルで有名だったそうです その弟が、ある日ワル仲間と事件を起こします 知人宅にお金を奪いに仲間2人と押し入ります 金を出さない主人をいたぶっているうちに殺してしまいました 仲間2人はひるんで慌てるばかりだったようですが 弟だけは遺体を隠すことにあたまを働かせていました そして思いついたのは コンクリートで塗り込む と、いうものでした 仲間2人はもう怖くて遺体遺棄まではやれないと 逃げ出しました 弟だけが、場所を探して 辺ぴな場所にあるコンクリートの壁をツルハシで削りそこへ遺体を入れコンクリートを流し込んで塗り固めたのです 事件は程なく、知人と連絡が取れなくなったという親戚から捜索願いが出され 部屋を調べに来た警察によって発覚しました 部屋は血の海なのに 知人はいないという状態でした 鑑識の結果、血は知人のものと鑑定されました 殺人事件として捜査本部が置かれ、血のついた指紋が あちこちに付いていたことから弟の仲間2人は前科も あったのですぐに特定され逮捕されました 弟は犯行時、手袋をしていて指紋は残していませんでしたが、2人の自供からすぐに容疑者として指名手配されました しかし姿をくらましていてなかなかみつかりません 古い空き家や山の中に隠れていたようです
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