01 幼馴染の小学生が俺と同棲したいらしい

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「一応理由とやらを聞いてあげましょうか」 「態度」 「か弱い女の子に(おもね)った態度をとられたいだなんて、流石変態ね!」 「お前にそれを言わせるだなんて、よっぽどの変態なんだな」 お前ら、騙されるなよ。こいつの変態さは次元が違う。痴女だ、痴女。 「そもそも人を二人養うほどの甲斐性はねえよ」 「安心なさい!二人じゃないわ!」 どうやらさっきの優しそうな子は単なる付き添いだったらしい。 「三人よ!」 安心とは(哲学) 「ねえ、だめ?」 「・・・」 だめだ、と言えば話は早かった。ただ、その顔には悲壮感とか、緊迫感とか、そういったものが張り付いていた。 思えば、俺が「嘘つけ」と言った時から、いや、ドアを開けた時から、隠してはいるがそれでも尚明らかなほど緊張していた。 一縷の希望を懸けるような、藁をも縋るような。 だから俺は・・・ 「・・・上がれば?」 この落ち着いた生活を手放したのかもしれない。
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